基板材料が可撓式製造プロセスの発展の鍵です
フレキシブルディスプレイの構造上、最大の相違は湾曲特性を備えていることです。よって、過去採用されてきたガラス基板材質は、最適な選択とはいえません。現在各国では、積極的に他の材料基板の研究を行っています。現在の発展を見ると、解決方案は、超薄型ガラス基板の開発、プラスチック基板材料の開発、及び金属基板の薄型化の3種に分かれています。 超薄型ガラス素子の重要な選択
現在、ガラス工場が提供する最薄ガラス基板は0.5mmで、応用分野によって異なります。パネル業者が0.2mm以下の厚みまでガラス研磨を行って使用します。ある厚み以下になると、ガラス基板は湾曲特性を備え始めます。したがって、業者はこれにより超薄ガラス基板のフレキシブルディスプレイの開発を試みています。
2006年日本横浜展覧会会場において、各社は超薄型TFT LCDの開発に積極的でありことがわかりました。超薄パックライトパネル及び超薄ガラス基板の開発を含む薄型化の技術は、シャープを例に見ると、LCDのパネルの厚みが0.89mmであり、バックライトパネルの厚み約0.3〜0.4mmを差し引くと、ガラス厚みはわずか0.2mmであり、湾曲特性を備えることになります。
LCD表示媒体技術を採用したフレキシブルディスプレイアーキテクチャは、そのトランジスタがガラス上にあるとき、ガラスは湾曲不可能であり、その硬力は、デバイスの失効を招きやすく、そのためガラス基板を採用している場合、その材料と部材の選択は非常に重要です。。
現在、大手企業はプラスチック基板の開発に重点を置いています。その原因はプラスチック基板は最も可撓性に優れたフレキシブル基板であるためです。目下プラスチック材料としては、ポリエチレン・テレフタレート( PET )、 PC 、 PEN 、 ARTON などがあります。
プラスチック基板は製造プロセス温度及びデバイス硬力を克服しなければならない
ガラス基板は耐高温、高透明度に優れていますが、フレキシブルディスプレイに用いるには衝撃にも耐え、薄くて小型な特性を更に備える必要があり、それにはプラスチック基板が達成可能であり、将来の主流となりつつあります。ただし、現段階のプラスチック基板の最大の問題点は製造プロセス温度が大きな障壁となり、 TFT デバイスのプロセス温度を下げなければなりません。
将来的に ROLL TO ROLL によるフレキシブルディスプレイを発展させるためには、トランジスタバックパネル技術能力を高め、トップパネル表示媒体の歩留まりを向上させなければなりません。プラスチック基板の収縮問題は、三層基板に更にバックパネルアーキテクチャを加えることにより、位置決めが困難にます。したがって、製造プロセス温度とデバイス硬力を制御してこの誤差を調整する必要があります。
所謂薄型金属基板は、その厚みが 0.1mm 以下であります。薄型金属基板を採用する主な原因は、金属基板は高温プロセスにも耐え、阻水阻酸能力があるため、 Roll To Roll により製造を行え、コストの面で優れています。
この他、薄型金属基板は、空気や湿気を透過せず、プラスチック材料においてよく見られる湿気や酸素が透過する問題がありません。ですから、阻水及び酸素コーティング処理を行わずに、簡素化反復製造プロセス処理ステップを行うことができます。更には、薄型金属に既に優れた延伸性を備えておりますので、Roll To Roll製造プロセスに最適です。
材料コストにおいて、現在薄型金属の価格は、特殊耐高温のプラスチック基板の価格と比較してはるかに勝っており、プラスチック基板のコストのわずか30%ほどでしかありません。しかも、平面ディスプレイに用いた場合、特殊防水耐酸化保護層をコーティングする必要がなく、実際量産時の運用コストは、プラスチック基板材料と比較して低いことが顕著に現れます。したがって、薄型金属基板の発展潜在能力は、ポストプラスチック基板においてこの業界では最も力を入れる点となりました。
新電子 2007 年 11 月号 260 期 文.林苑晴 に掲載
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